ルゴサ国際事業団「雑談ライブラリー」

ラテン世界、ロシアオペラの原作読書など

市杵島姫命神とサラスヴァティ:第2回

市杵島姫命は七福神の一員である弁才天と同一視されることから、

この女神を祀る社は『弁才天』あるいは『弁天さん』とも言われ、

社があるそれぞれの地域の人たちから親しまれてきた。

これは平安時代から神仏習合の影響による。

でも単に仏教のイメージを超えたところからの習合だ。

市杵島姫命は海や川の安全を守る神様として知られ、

祀られている広島県の厳島神社も海辺にある。

市杵島姫命神に習合したインドの女神サラスヴァティも

インドのサラスヴァティー川の化身とされている。




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サラスヴァティは仏教伝来時に金光明経を通じて中国から伝えられた。

この女神は学問と技芸の神様である。

描かれた絵では普通、一対の腕に数珠とヴェーダを、

もう一対にはヴィーナという楽器を抱えている。

傍らには彼女の乗り物であるクジャクがおり、

川が流れている。



サラスヴァティー-印刷物



薔薇の名前にまでなっている、、、

上手に育てたら音楽や歌も上達するかも(笑)





インドにも想いを馳せながらも市杵島姫命の社を訪れてみては?

『安芸の宮島』として知られる広島県の厳島神社を総本社とする

全国各地の厳島神社は約500社あると言われる。


下は僕が地元で訪れた兵庫の厳島神社の鳥居。

ここも平清盛により安芸広島の厳島神社が勧請された社。

兵庫厳島神社鳥居

さらに下は鳥居そばの由緒書。

兵庫厳島神社由緒



海と海運の安全がこうして祈られながら、清盛により

兵庫津が開発され、それが今日の神戸港のルーツになった。

神戸というまちが開港以後に育んできた国際性も、

実は市杵島姫命、サラスヴァティへの祈りと共に

開かれた兵庫津とその繁栄に基づくものといえないだろうか。


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厳島神社のある安芸を想いながら、
洋梨やメロンを想わせる果実香が豊かに広がる、
煌びやかな美酒はいかが?


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市杵島姫命とサラスヴァティ:第1回

スサノオノミコトから天照大神への提案により

スサノオ自身の身の潔白を証明するために

この姉弟はそれぞれに誓約をして子を産むことになった。

スサノオが持っていた十拳剣(とけんつるぎ)を

天照大神が噛んで吹き出すと

スサノオの側に産まれたのが宗像三女神である。

この三女神は福岡県宗像市の宗像大社などに祀られている。

この三女神のうちの一人に市寸島比売命(いつきしまひめのみこと)がいる。

後に七福神の紅一点、弁財天としても親しまれるようになる女神である。

以後、記事中では市杵島姫命神と呼称することにする。



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この女神は単独では安芸広島の厳島神社で祀られる。

調べてみると僕の住む神戸はこの安芸国厳島神社を勧請して建てられた

厳島神社がいつくもある。

今日はその3つを訪れた。

そのうち今回は2か所を紹介する。

最初はJR元町、阪急花隈駅そばにある花隈の厳島神社


ブログ花隈の厳島神社鳥居

探すのに苦労したほど小さな神社。

由緒書によれば平清盛が自分が篤く信心する安芸厳島神社を勧請したと。

神戸に厳島神社が多いのは平清盛の肝いりによるところが大きい。

海運を発達させようとした清盛は水の神でもあるこの女神を祀り、

航海の安全を願ったのだ。

しかし、おもしろいことにこのエリアにはもう1か所、

市杵島姫命神を主祭神にする神社がある。

そこは花隈の神社から歩いてほんの数分。

ブログ四宮神社本堂



上の写真がその四宮神社の本堂である。

心なしかこちらはコジンマリとしていながら豪華で華やかな感じの社である。

「厳島神社」という名称でもないが、やはり安芸から勧請したらしい。

ただ、こちらは清盛によるものではなく、信長の時代に勧請したそうだ。

そしてこの四宮神社は兵庫県庁のすぐそばにあるが、

歴代の有力者に支えられて維持・運営されてきた経緯がある。

市杵島姫命神は水の神であり、芸能の神でもあった。

この神社ではその芸能、特に音楽・歌・声などの側面も色濃くうかがえる。

こうして厳島神社を巡り、市杵島姫命神に想いを馳せていると

見たことが無い、遠くインドの地に空想が及ぶ。


日本酒造りの時の精米のように、
厳選された麦を50%まで磨き上げ、
原料の中心部分で造った原酒を
福岡県宗像郡福間町で噂の「神秘の水」で割った、
こんな宗像のお酒で美女神に想いを馳せてみたら?


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第1回終わり、第2回につづく


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出雲の女神を訪ねて

とにかく郷土史文献を読んでは近場にお出かけ、

神社にしばらくいたら帰宅という2012年のGWです。

今日は出雲系の女神に会いに近場の宝塚市に行きました。

なんと阪急電鉄にはその神社の名前ズバリの

売布神社駅というのがありまして、目的地の神社は駅のそばです、


鳥居


鳥居からして、、、コジンマリした感じ、、

本殿1

本殿2


さて、この女神様ですが、具体的にどういう言い伝えがあるかというと

下の由緒書を超える内容のことは文献でも見当たらないのですが、

感動的なんですよ。

由緒書


祭神は大国主命の第2皇女、下照姫神です。

往古諸人が未だ木の葉をまとい、草樹の実を食物として飢餓を凌いでいた頃、
当地に来られた下照姫神が、麻布を織り稲を植えることを教えられました。
こうしえ衣食を整えることができた里人らが、その後の豊かな生活を送る
ことができたので、お祭りした、、、と。

麻布を織る、、それで生活、、だから神社の名前も「布を売る」と書いて

売布(めふ)なんですね。

ホントに社会貢献が凄い女神様だったと、、、

オモシロいことにこの神社の隣には日本でも有名なカトリックの女子修道院が

ありまして(笑)別に男子禁制というわけでなく、広く地域や全国に施設を開放して

貢献してらっしゃいます。

神戸の外人社会でも結構知っているみたいで、宿泊もできるために

本来の趣旨である黙想や瞑想、祈りの他にも孤独な環境が必要なときに

利用する人たちもいます。

そしてここ、宝塚といえば歌劇、、、宝塚って、、女性が凄いんです。

ところで、、しばらくの間、女神記事が続きそうです。

女神の神社、、、面白いですよ。




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イーハトーブに旅したい

星が好きで、鉱物が好き、クラシック音楽が好き、
蕎麦をサイダーと楽しむのが好きだった宮沢賢治。

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彼の理想郷、イーハトーブ。

「イーハトーヴとは一つの地名である。強て、その地点を求むるならば、
大小クラウスたちの耕していた、野原や、少女アリスが辿った
鏡の国と同じ世界の中、テパーンタール砂漠の遥かな北東、
イヴン王国の遠い東と考えられる。
実にこれは、著者の心象中に、
この様な状景をもって実在した
ドリームランドとしての日本岩手県である。」
(童話集『注文の多い料理店』広告ちらしによる説明)

そんな岩手県花巻に賢治の世界を訪ねて旅してみたい。


社団法人花巻観光協会公式サイト

このサイトには賢治の世界を旅したい人のために観光コースの提案を
掲載してくれている。
下のリンクからアクセスすると早く内容が見れる。

宮沢賢治の足跡をたどる

宮沢賢治の世界観

賢治祭

交通アクセス

また、花巻の近くには「銀河鉄道の夜」のモチーフになった
宮守川橋梁があり、夜間にはライトアップされた姿も
見せてくれる。

宮守川橋梁

あなたならどんな銀河鉄道に乗り、
料理店でディナーを楽しむのだろう。
下のアイコンをクリックして参考になさってくださいね。
ANAの旅行サイト【ANA SKY WEB TOUR】


賢治が好んだクラシック音楽の楽曲としては
ベートーヴェンの田園交響曲や
ドヴォルザークの新世界交響曲などが有名だけど、
自らチェロを演奏したりもした。、

じゃあ、ベートーヴェンのチェロ・ソナタや
ドヴォルザークのチェロ協奏曲も好きだったかな?

賢治の世界を訪ねる旅に想いを馳せながら
今宵、チェロの名曲に浸りたい。


ベートーヴェン(1770-1827)/Comp.cello Sonatas: Fournier(Vc) Gulda(P)


ドヴォルザーク、アントニン(1841-1904)/Cello Concerto Violin Concerto: Chuchro(Vc) Suk(Vn) Neumann / Czech.po




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永井荷風が感じた巴里の色彩

永井荷風「あめりか物語」と「ふらんす物語」岩波文庫を読んで。


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明治40年7月、27歳の永井荷風はおよそ4年間を過ごした

アメリカを離れ、フランスに渡った。

そして帰国後、離日から帰国するまでの

5年間に渡る両国での体験を

フィクションの形を借りて2つの短編集を著した。

それが「あめりか物語」と「ふらんす物語」である。

荷風はフランスに、特にパリに憧れた。

ところが彼の5年間の米仏滞在期間のなかで

上記の如く4年間はアメリカでの期間であり、

パリに滞在したのはなんと最後の2か月だけで

あったという。

荷風は日本では暁星学校の夜学で、

また自身最初の西洋訪問の地であるアメリカでも

英語ではなくフランス語を熱心に学んだ。

荷風はアメリカ滞在をフランス上陸への準備期間と

位置づけていた。

それでもそこでの恋愛体験などは大きな影響を

荷風に及ぼし、それが記された「あめりか物語」を

読んでおくと形を変えてそれが織り込まれた

「ふらんす物語」がよりわかりやすい。

僕も荷風のパリへの道順のとおりに

「あめりか物語」を読了後、すぐに

「ふらんす物語」を読んだのは良かったと思う。

ところがまだ未読の読者で、いきなり2冊の本を

続けて読むのは、いくら短編集といえども荷が重い

と思われる方にはとっておきの方法がある。

まずはいきなり「ふらんす物語」のなかの

《巴里のわかれ》という短編を読むのだ。

頁数にしてわずか17頁。

このなかに荷風のパリ、あるいはフランスへの愛着、

上に記したような彼にとってのアメリカの位置づけなど

が綴られている。

パリを離れ、帰国する船に乗るために行った

英国でさえ彼は恋しいフランスの香りを探し回る。

荷風のフランス、いやパリへの愛着は涙ぐましい。

それは裏返せば日本や英米の文化・文明批判につながる

ものでもあるのだが、実に美しい描写でもって

彼が感じたパリらしさとその美しさを凝縮して

表現されている短編でもある。

この短編に目をとおして、さらに荷風の

フランス、パリへの想い、

そこへの道程を知りたいと思うのなら

「あめりか物語」、そして「ふらんす物語」と

読んでみたらいいのではないかと思う。

さて、記事タイトルにした「荷風が感じた巴里の色彩」だが

荷風は五感で感じるあらゆるものについて

フランスでのそれらとイギリス、アメリカで感じたものと

対比させて記述している。

荷風が表現する巴里らしさのなかでも特に僕には

視覚、殊に色に関することが印象的だった。


荷風は夏の日の昼にはマロニエの若葉を透かして差し込む

日の光が作り出す眺めと空間に大聖堂のなかの空気感と

同質なものを見出し、

それが人のこころに齎す静けさも似ていると記す。

また夏の夜には数知れぬ軒端の燈火が街路樹の青葉を

奥底から照り出し、透き通る濃い緑色が層をなして

輝く様子をもって、これこそ巴里だ!と言う。

荷風が感じた巴里の色は

木の葉と光の演出によるものだけではない。


《巴里のわかれ》より

<フランス特有の紫色なす黄昏は、

夢の如く巴里の街を蔽うのである。

ああ、巴里の黄昏!

その美しさ、その賑やかさ、

その趣きある景色は、

一度巴里に足を踏み入れたものの

長く忘れ得ぬ、

色彩と物音の混乱である。>






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